メーカー makerText by Natsumi Harashima

一番の醍醐味は、求められるイメージに近づけてゆくこと 01 印刷
  •  ペパラブルの商品作りに欠かせない、大切な作業の1つが「のりづけ」だ。ペパラブルにおいて第一位の売り上げを誇るフルーツ・ベジタブルメモブロックは、真円ではなく本物のように有機的でいびつな形にこだわりのある商品だ。この形に糊づけをし、めくりやすく、はがれにくいメモパッドに仕上げていく作業は、至難の業といってもよい。

    そんなペパラブルののりづけ、パッケージ作業を中心的に担うのが、製本部6年目の池田さんだ。

  • 作業場は、予想よりも小さな空間で行われていた。そこには、刷り上がってカットされたメモの角を合わせる小気味よい音が、カンカンと鳴り響いていた。角をそろえた束をまとめ、側面にのりづけしていく。のりは季節による気候の変化を考慮しながら、池田さんの手で水分を調節していく。のりが乾いたら、枚数ごとにカッターを入れてのりを外していく。外から見ていると、その速さ、的確な手の動きに気持ちよさすら感じる作業だ。

  • 「ペパラブルを初めて見たときは、カラフルで新鮮でした。近くの本屋で見かけるので、子供に、お母さんが関わっている商品だよ、と紹介しています。」と、はにかむ池田さん。

    そんな池田さんが、一番のりづけに苦労するのは、金沢学院大学との共同開発で誕生した「ハーベスメモ」だ。ダイコンやニンジンといった形のメモを、土の中から収穫するようにプチっとちぎって使うアイデアは、学生らしく斬新。しかし、その複雑な形ゆえに、ズレやすく、のりづけも容易ではない。
    「いかに早く、ずれないようにやっていくか。とにかく正確に、早く。」
    作業中は、それだけしか頭にないと語る池田さんの集中力は、凄まじい。今日も淡々と作業に向かう池田さんの背中に、力強い母の姿を見た。